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ギョウジャニンニク/行者葫
ユリ科ネギ属

Allium ochotense
学名:Allium victorialis subsp. Platyphyllum
 

ギョウジャニンニクは北海道民にとって非常に身近な山菜で、4月に入り道南で自生する天然ものが採れはじめ、産地を北へ移しながら5月上旬のGWに最盛期を迎える。自然の天候に左右されるので、その年によって出回りはじめる時期が少しずれることもあるが、ギョウジャニンニクが店頭に並びだすと北海道にも、ようやく春がやってきたと感じることができる。

難しいのは採取の時期を見定めること。標高の高い山中でキレイな水辺付近に生息し、1番美味しく、ちょうど良く育っているギョウジャニンニクが採れるのは1年でわずか数日しかない。また、収穫までに5年以上かかることや、近年では価値が上がり乱獲する人が増えたため、天然ものの量は激減している。熊に遭遇するリスクもあるため注意が必要だ。

ハウス栽培も行われており、ハウス内で温度を上げて成長を促すため、その分天然ものに比べると早く収穫でき、例年1月には出荷することができる。天然ものが出回る4月に入ると徐々に流通量は減っていく。

名前の由来は、標高の高い山の上でしか目にすることができず、そのため「行者(仏道・修験道の修行をする者)が食べるニンニク」とされ、この名が付いたといわれている。また、ネギのような見た目をしていることからアイヌネギともいわれ、その他にもキトビロ、ヤマニンニク、ヤマビルなどと呼ばれることがある。

ギョウジャニンニクは一般的にみかけるニンニクとは異なり、茎の太い草のような形をしている。独特の香りがするのが特徴で「ニンニク」、「ネギ」、「ニラ」をあわせたかのようだ。滋養強壮の効果があるとして古くから北海道では重宝されてきた。アリシンを豊富に含んでおり、抗菌作用やビタミンB1活性を持続させる効果があり、血小板凝集阻害活性のあるチオエーテル類も含むため、血圧の安定、免疫力アップ、視力の衰えを抑制する効果がある。これらの成分を利用した健康食品も販売されている。ニンニクの成分に近いためか、食べたときの風味もニンニクに近く独特の臭気を持ち、極めて強い口臭を生じることがある。

ギョウジャニンニクとよく間違えられる植物に「イヌサフラン」がある。イヌサフランもギョウジャニンニクと同じユリ科の植物だが、アルカロイドのコルヒチンという有毒成分を含んでいる。そのため間違って食べると嘔吐、麻痺、呼吸困難などの症状が現れる可能性がある。ちなみにイヌサフランはキレイなピンク色の花を咲かせるので、園芸用としてよく栽培されている。イヌサフランとギョウジャニンニクの見分け方は、ニンニク特有の臭いがあるかどうかと、葉の重なり具合で確かめられる。ギョウジャニンニクは葉が1〜2枚だが、イヌサフランは大きめの葉が複数枚重なっている。とはいえ、非常に分かりにくく実際に食中毒も起こっているので、見分けがつかない場合は食べないほうがよい。

オススメの食べ方は、まずは「天ぷら」。軽く揚げたサクサクの天ぷらは風味がよく、生のギョウジャニンニクが採れる春だけの楽しみ。そして、道民がその名を聞いて思い浮かべるのが、「ジンギスカン」だ。GWの花見の季節になるとジンギスカンと一緒に味わうのが恒例。ジンギスカンのタレが染みて得もいえない美味しさがある。また、ギョウジャニンニクを「醤油漬け」にして保存するのが一般的。1度熱湯にくぐらせ、冷水につける。水気をとった後、密閉容器にギョウジャニンニクを醤油、酒、みりんなどでつくった調味液に浸すくらい入れて保存する。1年ほど保存が効く優れもので、漬け込む長さで少しずつ味が変わり、お酒にもご飯にもよく合う。

「ギョウジャニンニクの卵とじ」は、ダシを入れた卵にギョウジャニンニクを好みの大きさに切って加熱するだけ。少し半熟気味でとじると、ふわふわの卵とギョウジャニンニクのシャキシャキッとした食感もあってとても旨い。

ギョウジャニンニクは、そのまま冷凍保存もできるが、1度熱湯にくぐらせてからがよい。冷やした後水分を軽くふき取り冷凍することで特有のアクが取り除かれ、風味と食感を長く保つことができる。
 

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