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蟹/[カニ]
カニ下目

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学名:Brachyura
 

カニといえば冬の味覚の代名詞と知られ、カニ鍋やカニしゃぶなど、寒い季節にピッタリの料理が多く、カニみそ(肝・すい臓)が特に多くなるのも冬場だ

カニは十脚目短尾下目(カニ下目)に属する甲殻類の総称。タラバガニは十脚目異尾下目(ヤドカリ下目)に属するが、これらも漁業および流通上、「カニ」として扱っている。毛ガニはクリカニ科で、ズワイガニはクモカニ科、タラバガニはカニ型のヤドカリ。それぞれ種類が異なる。  

北海道の毛ガニ漁は、春はオホーツク海、夏は噴火湾、秋は釧路および根室沿岸、冬は日高沖と十勝沿岸など、各所で1年中獲られており、1年中美味しく食べることができる。しかし最も漁獲が多いのは12月から3月の厳冬期。ここが毛ガニの旬と考えてよい。 またタラバガニの漁期は1月〜5月、冬から春にかけてが旬となる。オホーツク海やアラスカなどではもう少し時期が早く11月から3月。 一方ズワイガニは冬の12月頃からが最盛期。北陸などの日本海で獲れるズワイガニは松葉ガニや越前ガニと呼ばれ、非常に高価。それに比べて北海道で獲れる本ズワイガニはお手頃で旬を迎えるのは春先の3月頃からとなる。

良質な資源・豊かな餌で育った北海道のカニは、堂々たる体躯を誇り、トロ箱から勢いよく飛び出してくるほど元気いっぱいだ。引き締まった身と濃厚なミソがぎっしりと詰まり、市場では高値での取引となる。特に毛ガニは、紋別市、枝幸町、雄武町、網走市などが有名で、北部に位置する枝幸町は漁獲量日本一を誇り、流氷がなくなる頃に獲れる「海明けの毛ガニ」が北海道で獲れる毛ガニの中で1番美味しいといわれている。毛ガニは水深150mあたりの水温が低い砂地に生息し、漁は初夏まで続き、海明けから4月下旬までが特に美味しい時期だ。また、宗谷、胆振、日高、釧路など道内各地でも水揚げされ、資源保護のため各エリアで漁期が異なる。ブランド化にも拍車がかかり、えりも町「風極」、礼文島「寒毛がに」も有名。

カニの主成分はたんぱく質で、脂質が少なく、ビタミン類はほとんど含まれていない。特に栄養的に優れているというわけでなく嗜好品という傾向が強い。カニ特有の旨みはペタインやホーマリンなどのエキス分によるものだ。これらは時間が経つと酸化し、食中毒成分となるので新鮮なうちに味わうのがよい。

「カニを食ってもガニ食うな」といわれる。ガニとはエラ(呼吸器官)のことで、キチン質の膜2枚の周囲を張りあわせたような薄いエラが重なりあっている。食べても毒ということはないが口の中でごそごそするだけ。エラには寄生虫がついている場合もある。

繊細な身とカニみその美味しさは北海道のカニならではのもの。ずっしりとした大振りの甲羅に、ぎっしりと詰まった身が特長だ。獲れたてをすぐにゆでる「浜ゆで」は絶品で、特にカニみそは、きめ細かな舌ざわりをもち、このうえなく奥が深い味わい。フォアグラのように脂肪分とグリコーゲンをたっぷり含み、これぞ珍味。ススキノでも取扱いのある飲食店が目立つ。

獲れたての新鮮な活毛ガニや活ズワイガニの脚は、生のまま殻を外し、氷水で冷やすと透き通った身がパッと開き、刺身で味わえる。甘みが際立つ逸品だ。しゃぶしゃぶも贅沢で美味しい食べ方。また、焼きガニも絶品で甲羅から十分な旨みがでるので甲羅ごと炭火で炙れば、芳醇な香りが一層豊かに広がる。カニみそと絡めていただきたい。炙りタラバの脚は1本丸ままかぶりつきたいところ。さらに酒呑みの楽しみのひとつは甲羅酒。身とみそをきれいに平らげた甲羅に燗酒を注いでじっくりと嗜みたい。
 

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